溶血性貧血の治療では、薬物治療として副腎皮質ステロイドホルモン薬の投与や、脾臓摘出などを行ないますが、症状が進行している場合は、支持療法として輸血が必要となります。
しかし、支持療法としての輸血は、赤血球の溶血による不足を補う手段であって、溶血性貧血を根本から解決するものではなく、症状が悪化している場合にだけ用いられる方法です。
現在、輸血を必要とする貧血症状には、自己免疫性溶血性貧血、遺伝性球状赤血球症、発作性夜間血色素尿症、発作性夜間ヘモグロビン尿症などがあります。
また、人間以外の動物の例では、犬の免疫介在性溶血性貧血に対しても輸血を採用するケースがあります。
後天性の溶血性貧血の中で一番多いとされるのが自己免疫性溶血性貧血です。
主な治療法としては、副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬、摘脾摘出の3つが一般的ですが、症状が進行している場合には輸血が必要となります。
輸血の副作用としては、長期による継続輸血により、鉄が過剰になることがあります。
しかし、日本全国の患者数が非常に少なく、約10万人に1人いるかどうかの症状のため、余り深刻な問題とはなってはいないようです。
いずれにしても、輸血治療を行なうのは最終段階であるため、必要以上に心配することはないでしょう。
犬の溶血性貧血といえば、免疫介在性溶血性貧血が大部分です。
この症状は、特にメスに多い特徴があり、ウイルスなどが原因とされていますが、詳しい原因は解明されていません。
そのため、症状の予防対策が難しいとされている病気です。
主な症状は、人間の貧血症状と共通点が多く、治療法に関しても、副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤の投与など、多くの共通点があります。
また、免疫介在性溶血性貧血では、症状の悪化が激しい場合、輸血を行なう必要もあります。
ただ、輸血により完全に症状が良くなるわけではなく、高齢犬の場合は身体に負担がかかるということで、獣医師とも良く話し合ったうえで手術の有無を決める必要があります。